あらすじ
米本屋店長『ミンジュン』がヒュナム洞書店を運営していく。
そこで、ヒュナム洞書店にバリスタとして雇われた『ヨンジュ』、実施的な批評家の『スンウ』などと出会う。
(もっとたくさんの魅力的なキャラが登場するがここでは僕が特に共感した二人のキャラを挙げた)
そして、彼らは関わり合い、関わった中で新しく得られた考え方を携えて、過去の自分と対話する。そこで、精神的に一歩進めたり、過去の自分を認められるようになっていく。
そんな、それぞれの”成長の物語”である。
心に残ったこと
ミンジュン(ヒュナム洞書店のバリスタ)の過去の話。
彼が大学生のとき、大変ながらも、必死に勉強し、大学で高成績を取っていた。
だが、思いもよらず、就活で失敗してしまう。
同じように就活に失敗した彼の親友と傷を舐めあうシーン。
ミンジュンは親友に対し真情を吐露し、次のようなことを話す。
自分は今まで必死になってボタンを付けてきた。
だけど、そのボタンを通すための穴が俺の服には付いていなかった。
それに気づかなかった。
『ボタン』は高成績、『ボタンを付ける』は高成績を取るための努力、
『ボタンを通すための穴』は目標を表しているのだと思う。
つまり、ミンジュンは目標を持たずに努力していたのだと思う。
とりあえず、周りの人間と同じように、『いい企業に入るため』に勉強してきたのだろうが、それは彼が属する文化で形成される、『押し付けられた』目標だった。
彼の今までの努力は『押し付けられた』目標を大義名分として、行ってきたものであり、いざ、内省してみると、自分の努力の理由を内的に説明できなかったのである。
僕も何かを行う理由を考えた時、外的な理由が悲しいほどに真っ先に、多く、思いつく。
Q.なぜ大学に行くのか?
A.いい企業にいくため
などだ。
逆に、
僕たちが自分の行うことの理由を内的に説明できるとき、
僕たちは”真”にその物事に熱心になれるのかもしれない。
Q.なぜ大学にいくのか?
A.学問を極めたいから!
いつか、そのように、言ってみたい。
そのためには、ボタンを通すための穴を自分の中で見つけたい。