読書感想文

漫画感想文「成瀬は天下を取りに行く1」  神視点〜小説と漫画の最大の違いとは〜

成瀬は天下を取りに行くの漫画を読みました。

感想をここに残しておきます。

ネタバレ注意

漫画版には漫画版だけの良さがある。

その良さを2つ紹介する。

1つ目は臨場感だ。

漫画によって臨場感が生まれる。

漫画ではキャラクターの表情や体の動きが描かれる分、「シーン」が印象に残りやすい。(小説では読み手のココロを動かすような会話中の「言葉」の方が印象に残りやすい)

例を挙げると、大津西武店の閉店日の話。

成瀬の意志を継いだ島崎が成瀬がいない中、たった一人で店に入ろうとした時にじいさんが突然何か叫ぶ。

じいさんは島崎のことを「偽物だ!」と問い詰めるのだ。

そのシーンでじいさんの怒りの表情と観衆のざわざわ、島崎の泣きべそかいた表情、小説版よりすごくハラハラドキドキした

同時に成瀬がダッシュでかけつけた時の心強さと安心感を小説よりイラストで描かれた方が強く感じた

コマをいっぱい使って、『島崎!』

展開を知っていても「キター!」って思ってしまった。

漫画の方が臨場感があって楽しい。

2つ目は視点だ。

漫画はイラストなので特定の人の「視点」がない

小説では島崎「視点」の物語だが、漫画では第三者のいわば「神の視点」での物語で島崎の顔も見えるので成瀬の無双だけじゃなく宮島の成長も強く印象残る

それによって「成瀬」中心の物語ではなく「二人」の物語として読めて、同じ物語を違う視点で読めてまた楽しい。

漫画でよくある、『ドン』が成瀬の破天荒発言で描かれるのがすごくしっくり来た。

好きな小説を新鮮な気持ちで読めるなんて最高だ! 第二巻が楽しみだ!!

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小説版感想文:成瀬は天下を取りに行く 読書感想文|行動心理解説@或火メディア